2015年11月3日火曜日

鐘がなると、ハイ、祈り。普通に信仰が生活に溶け込む


信徒会館は、黒崎教会の裏手に、教会に並んで、一段と高くなった場所にある。祝賀会はそこで行なわれた。シスターや、役員さんや、女性会、教会の主な信徒たちがお祝い会場には姿をみせた。中央に、女性会の手作りのごちそうが、目を見張るように、豪華に並べられていた。
★宴が始まったのが、10時半すぎ頃であったろうか。隣は、赤レンガの立派な天主堂。大正時代から、そのままの形で教会を守ってきた。戦争中は、赤レンガを、敵の空襲、攻撃から守るために、真っ黒に塗った歴史も秘めている。戦争が終わると、真っ黒を、赤レンガのもとの形に苦労しながら戻した。皆さん、賑やかに、飲んだり、食べたり、語ったり、楽しい雰囲気がつづいていた。
★すると、突然、12時の、お告げの鐘が聞こえてきた。鐘は、教会玄関の前に「鐘の塔」がある。敏感に聞き取った役員さんの1人が、「皆さん、お告げの鐘です。祈りましょう」と告げた。普通なら、見過ごしてしまうわけなんだが、みんなは、何の抵抗もなく、自然体で、皆さん、一斉にそろって立ち上がり、手を合わせて、お告げの祈りを始めた。先あげ(先唱者のこと)は、ごく普通に、暗記した祈りを先導して唱えていた。瞬時の出来事だった。さすが、外海の黒崎教会と、この行動には感心した。祈りの習慣が、生活にしみこんでいる。
★祈る皆さんの、窓辺の頭上には、額縁がづらりと並ぶ。創立者、ド・ロ神父から、歴代の主任司祭の額が見下ろしている。「あさ、つづいて、宴会、つづけてください」。先あげは言った。皆は、楽しそうに談笑はじめた。30分後、祝賀会は終了した。「ありがとう」「からだ、おだいじに」

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